歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正治療

 

歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正治療とは
小さなスクリュー(ネジ)を固定源として用いた矯正治療

歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正治療(インプラント矯正治療)とは、「歯科矯正用アンカースクリュー」と言う小さなスクリュー(ネジ)を歯ぐきの骨の部分に埋入し、歯を動かす時の固定源として用いる方法です。その事により、今までの矯正治療では難しかった歯の動きや、外科手術(顎を切る等)が必要な患者様の治療も可能にしたり、治療期間の短縮や非抜歯矯正の可能性の拡大等、患者様の治療協力の軽減等が行える治療法です。

※「インプラント」という名称が良くないのかもしれませんが、歯がなくなった後に歯の代わりとして埋め込む「デンタルインプラント」とはまったく異なるものです。

歯科矯正用アンカースクリュー

歯科矯正用アンカースクリュー

歯科矯正用アンカースクリューは歯の移動の為だけに作られているので、歯の移動方向や移動量等に合わせ様々な部位に植立できる様になっています。
直径1~2mm、長さは6~10mm前後の小さなスクリュー状のもので、材質は人工関節・人工歯根に使用にも使われるチタン製ですので、人体への為害性はなく安全な材料です。

歯科矯正用アンカースクリューを併用する
矯正治療の適応ケース

一般的な移動による作用と反作用

一般的な移動による作用と反作用

抜歯スペースを閉鎖する際に前歯と奥歯で綱引きのように引っぱり合ってしまい、前歯は約70%後退し、奥歯は約30%前に移動する事になります。

歯科矯正用アンカースクリューによる移動の利点1

歯科矯正用アンカースクリューによる移動の利点1

歯科矯正用アンカースクリューで奥歯を固定して抜歯スペースを閉鎖する事で前歯は100%後退する事が出来ます。

歯科矯正用アンカースクリューによる移動の利点2

歯科矯正用アンカースクリューによる移動の利点2

前歯をできるだけ後退させたいケースでは通常4番目の歯を抜歯しますが、4番の歯が健康で5番目の歯が不健康(歯の神経が無い・根に病巣がある等)な場合、歯科矯正用アンカースクリューを併用すれば5番目の歯を抜歯して前歯を100%後退することが出来ます。

メリット・デメリット

メリット

  • 治療期間が短くなる事が多い。
  • 矯正歯科の治療上、症状によっては取り外しの装置等を使って頂く事もありますが、こういった患者様のご協力が最小限ですみます。
  • 抜かない治療の幅が広がります。
  • 外科手術が適応の場合でも手術なしでの治療が可能な事があります。

デメリット

  • 歯科矯正用アンカースクリューを埋入する必要があります。
    埋め込む場所や歯科矯正用アンカースクリューの種類は症状や目的により異なりますが埋入部位は重要組織(太い血管や神経等)が無い部分に埋め込みますのでそういった意味での危険性は非常に低いです。
ページのTOPへ移動します。